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【後日追記】DMMビットコインの崩壊:ビットコイン不正流出事件から廃業までの全容
「史上最大級のサイバー攻撃」「482億円相当のビットコインが一瞬で消失」──2024年5月、暗号資産業界に衝撃が走りました。国内大手の暗号資産取引所DMMビットコインから、およそ半年後には、その姿を完全に消すことになる運命の始まりでした。
北朝鮮のハッカー集団による巧妙な攻撃から始まり、最終的にはSBI VCトレードへの事業譲渡と廃業という結末に至るまで、この事件は暗号資産市場における安全性と信頼性に大きな問いを投げかけました。
あなたは暗号資産取引所を利用していますか?もし利用しているなら、あなたの資産は本当に安全でしょうか?この記事では、DMMビットコインの不正流出事件の全容と教訓を初心者にもわかりやすく解説します。
不正流出の衝撃:一日で消えた482億円
2024年5月31日午後1時26分、DMMビットコインは同社が管理するウォレット(暗号資産を保管する電子財布)から、ビットコインが不正に流出しているのを検知しました。流出した金額は約4,502.9ビットコイン、当時のレートで約482億円相当という巨額なものでした。
この金額は、2018年にコインチェックから流出した580億円に次ぐ、国内暗号資産取引所における史上2番目の規模となりました。事件発覚後、DMMビットコインは即座に暗号資産の出庫処理や新規口座開設の審査などのサービスを制限。さらなる被害拡大を防ぐための緊急措置でした。
「自分の資産は大丈夫だろうか?」
多くの利用者がこの不安に襲われたことでしょう。DMMビットコインは当時、37万もの顧客口座を抱える大手取引所でした。幸いにも、同社はグループ会社からの支援を受け、流出したビットコインについては全額保証することを表明。顧客資産の保護を最優先する姿勢を示しました。
北朝鮮ハッカー集団による巧妙な攻撃
事件の調査が進むにつれ、この不正流出の背後には北朝鮮を背景とするサイバー攻撃グループ「TraderTraitor(トレイダートレイター)」の存在があることが判明しました。驚くべきことに、この攻撃は数ヶ月前から準備されていたのです。
2024年12月24日、警察庁と米連邦捜査局(FBI)の共同調査により明らかになった手口は次のようなものでした。
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2024年3月下旬、TraderTraitorはビジネス特化型SNS「LinkedIn(リンクトイン)」上でリクルーターになりすまし、DMMビットコインの暗号資産管理を委託していた「Ginco(ギンコ)」という会社の従業員に接触
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Gincoのウォレット管理システムへのアクセス権を持つ従業員に、採用前試験を装った悪意あるプログラムのURLを送付
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従業員がそのプログラムを実行したことで、ハッカー集団はアクセス権を取得
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5月中旬、ハッカー集団は侵害した従業員になりすまし、Gincoの通信システムへ不正アクセス
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5月下旬、正規の取引リクエストを改ざんし、ビットコインを窃取
このようなソーシャルエンジニアリングと呼ばれる手法は、技術的な脆弱性ではなく「人間」の心理的隙を突くものです。どれだけシステムが強固でも、人間の判断ミスがあれば突破されてしまう典型的なケースでした。
顧客第一の対応:550億円の緊急調達
DMMビットコインは事件発生後、迅速に対応しました。6月には借入や増資によって550億円を調達し、顧客の流出した資産を全額保証するためのビットコインを購入完了。顧客資産の保護を最優先する姿勢を示したのです。
一方で、金融庁と関東財務局からは業務改善命令が下されました。調査の結果、DMMビットコインには「システムリスク管理態勢等」及び「暗号資産の流出リスクへの対応」について重大な問題があったことが判明したのです。
具体的には、秘密鍵の管理が単独での署名作業で行われるなど、ガイドラインに沿わない取り扱いが常態化していました。また、システム担当役員が不在で、リスク管理の権限が一部の者に集中しており、内部監査の独立性も保たれていなかったことが指摘されました。
経営再建断念と廃業の決断
DMMビットコインは、流出事件後も顧客資産の保護は実現したものの、サービスの復旧には至りませんでした。暗号資産の出庫処理や新規購入などのサービス制限が長期化する中、2024年12月2日、同社は経営再建を断念し廃業することを発表しました。
「このような状況が長引くことは、お客さまの利便性を大きく損なうと判断いたしました」
DMMビットコインの声明はこう述べています。顧客の利便性を第一に考え、開設済みの口座や預かり資産をSBIグループのSBI VCトレードに移管することが決定されました。
SBI VCトレードへの移管:新たな船出
DMMビットコインの顧客口座と預かり資産は、2025年3月8日にSBI VCトレードへ完全に移管されました。この移管により、DMMビットコインの全顧客基盤がSBI VCトレードに統合されたのです。
注目すべきは、顧客側での新規口座開設手続きが不要とされたことです。SBI VCトレードが一括して対応し、顧客の負担を最小限に抑える配慮がなされました。
また、DMMビットコインで取り扱っていた14銘柄の現物取引もSBI VCトレードでも開始され、顧客は従来通りの銘柄で取引を継続することが可能になりました。さらに、ETH、AVAX、OAS、FLR、HBARなどの暗号資産を保有する顧客は、SBI VCトレードでのステーキングサービスの対象となり、2025年4月上旬から報酬が付与されるようになりました。
あなたの資産を守るために
DMMビットコインの不正流出事件と廃業は、暗号資産業界全体に大きな教訓を残しました。
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セキュリティは最重要課題:技術的な対策だけでなく、人的要素も含めた総合的なセキュリティ体制が必要です。特にソーシャルエンジニアリング対策は重要です。
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委託先管理の重要性:外部委託先のセキュリティレベルが自社のセキュリティレベルになることを理解し、適切な監査と管理が必要です。
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適切なリスク分散:秘密鍵の管理など、重要な操作は複数人による承認プロセスを設けるべきです。
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ガバナンス体制の整備:適切な役割分担と内部監査の独立性確保は、リスク管理の基本です。
暗号資産取引所を利用する一般ユーザーにとっても、この事件は多くの教訓を残しています。
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取引所の選択:セキュリティ対策に力を入れている取引所を選びましょう。金融庁に登録された事業者であることは最低限の条件です。
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資産の分散:すべての資産を一つの取引所に預けるのは危険です。複数の取引所や自己管理ウォレットに分散させることでリスクを軽減できます。
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長期保有はコールドウォレットで:長期的に保有する暗号資産は、インターネットに接続されていないコールドウォレットでの保管を検討しましょう。
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定期的な確認:取引所からの通知やニュースを定期的にチェックし、異常がないか確認する習慣をつけましょう。
暗号資産業界の今後
DMMビットコインの不正流出事件と廃業は、日本の暗号資産業界にとって大きな転換点となりました。規制当局の監視はさらに厳しくなり、各取引所はセキュリティ対策の強化に一層力を入れています。
一方で、この事件がきっかけとなり、業界全体の健全化が進む可能性もあります。信頼性の高い取引所が生き残り、ユーザーにとってより安全なサービスが提供されるようになるかもしれません。
暗号資産は革新的な技術であり、今後も発展が期待されています。しかし、それを支えるインフラの安全性と信頼性が確保されなければ、その可能性は十分に発揮されません。
DMMビットコインの事例を教訓に、私たち一人ひとりが暗号資産の安全な利用について考え、実践していくことが重要です。自分の資産は自分で守る──この原則を忘れずに、暗号資産との付き合い方を見直してみませんか?
今こそ、あなたの暗号資産の安全対策を見直すべき時です。適切な情報収集と対策で、安全に暗号資産を活用しましょう。
DMMビットコインとは?

DMMビットコインは、仮想通貨取引を手軽に始められるプラットフォームとして注目されています。提供開始時期は2017年で、DMMグループが運営しており、その信頼性が多くのユーザーに支持されています。最短1時間で取引を開始できる手軽さや、高機能なスマホアプリは特に初心者にとって便利です。また、各種手数料が無料であることや、豊富なキャンペーンも魅力の一つです。
ただし、DMMビットコインにはいくつかのデメリットも存在します。取引所形式での取引ができないため、自分で価格を選ぶことが難しいほか、出金に時間がかかる場合やスプレッドの広さが課題となっています。また、自動積立やステーキング機能がないため、長期的な資産運用を考えるユーザーには不向きかもしれません。
この記事では、DMMビットコインのサービス概要や利用方法、手数料の詳細、ユーザーの評価について詳しく解説し、仮想通貨取引を始める際の参考情報を提供します。興味のある方はぜひチェックしてみてください。
サービス概要
DMMビットコインは、株式会社DMM Bitcoinが運営する暗号資産取引所です。2018年1月にサービスを開始して以来、多くのユーザーに利用されています。DMMビットコインは、初心者から上級者まで幅広く対応できる取引環境を提供しており、暗号資産の売買や取引が簡単かつ迅速に行えるのが特徴です。
提供する取引形式
DMMビットコインは、現物取引とレバレッジ取引の2種類の取引形式を提供しています。現物取引では、暗号資産を実際に所有するための取引が可能で、最小取引数量は0.0001 BTCからです。一方、レバレッジ取引は最大2倍のレバレッジを利用して、より少ない資金で大きな取引ができる形式となっています。さらに、独自の「BitMatch注文」により、取引コストを削減する仕組みも用意されています。
提供開始時期
DMMビットコインのサービス提供は2018年1月から開始されました。運営会社の株式会社DMM Bitcoinは、2016年11月7日に設立され、東京都中央区に本社を構えています。サービス開始から現在まで、信用性と透明性の高い運営を続け、多くのユーザーから信頼を得ています。また、一般社団法人日本暗号資産取引業協会にも加盟しており、安心して利用できる環境を提供しています。
DMMビットコインのメリット

最短1時間で取引開始
DMMビットコインでは、最短1時間で取引を開始することができます。口座開設の手続きはオンラインで完結でき、本人確認書類のアップロードと簡単な質問応答だけで完了します。そのため、時間をかけずに速やかに取引を始めたい方にとって大きなメリットとなります。
高機能なスマホアプリ
DMMビットコインが提供するスマホアプリは非常に高機能です。初心者向けのシンプルな取引モード「STモード」と、多機能な「EXモード」を切り替えることができ、人それぞれのスキルレベルに応じた使い方が可能です。スマートフォンからでも直感的に操作ができ、リアルタイムでチャートを確認したり、注文を執行することができます。
セキュリティの高さ
DMMビットコインは、そのセキュリティの高さでも高く評価されています。資産の大部分をコールドウォレットに保管し、ハッキングリスクを最小限に抑えています。また、二要素認証や常時監視体制を導入しており、ユーザーの資産保護に万全を期しています。
各種手数料無料
DMMビットコインでは、取引手数料、入金手数料、出金手数料が無料です。他の暗号資産取引所に比べて、取引コストを大幅に削減できるため、コストを気にすることなく取引を行うことができます。
キャンペーンの豊富さ
DMMビットコインは、キャンペーンが非常に豊富です。口座開設時に1,000円のプレゼントが提供されることもあります。これらのキャンペーンを活用することで、初心者も気軽に取引をスタートすることができます。また、定期的に行われるプロモーションにより、さらにお得に取引を楽しむことが可能です。
DMMビットコインのデメリット
取引所形式での取引不可
DMMビットコインでは、ユーザーが最もよく指摘するデメリットとして、取引所形式での取引が不可である点があります。取引所形式とは、ユーザー同士が直接売買を行う形式を指しますが、DMMビットコインでは販売所形式での取引のみが提供されています。これにより、ユーザーは取引所形式に比べて迅速な取引が可能ですが、スプレッドが広がりやすく、コスト面で不利になることがあります。
出金に時間がかかる
DMMビットコインの出金プロセスは、即時ではなく時間がかかることがあります。特に、銀行営業日や時間外に出金を依頼すると、翌営業日以降の処理となるため、急ぎの対応が求められる場面では不便を感じるかもしれません。また、一部のユーザーからは、出金手続きに際して確認が多く、手間取ることがあるとの声も上がっています。
スプレッドの広さ
DMMビットコインは取引手数料が無料であるものの、スプレッドが広いことがデメリットとして挙げられます。スプレッドとは、買値と売値の差額を意味し、この差が広いと実質的な取引コストが増えてしまいます。特に短期トレードを行うユーザーにとっては、この点が収益性に大きく影響を与える可能性があります。
自動積立やステーキングの不在
DMMビットコインは、現時点では自動積立やステーキングといったサービスを提供していません。これらのサービスは、長期的な資産形成や安定した収益を目指すユーザーにとって非常に有利なものですが、その選択肢がDMMビットコインにはないため、これに代わるサービスを他のプラットフォームで探さなければならないのが現状です。
取り扱い暗号資産

DMMビットコインは、幅広い種類の暗号資産を取り扱っており、合計で38種類の銘柄を提供しています。これにより、投資家は多様な選択肢から自分に合った暗号資産を選ぶことができます。ビットコインやイーサリアムなどの主要銘柄はもちろん、リップル、ライトコイン、カーダノなども取り扱っています。
DMMビットコインの運営会社である株式会社DMM Bitcoinは、金融商品取引業登録(関東財務局長(金商)第3189号)や、暗号資産交換業者登録(関東財務局長 第00010号)を受けており、安心して取引できる環境を提供しています。これにより、取り扱い銘柄の多様性とともに、高いセキュリティと信頼性が魅力とされています。
さらに、DMMビットコインはレバレッジ取引にも対応しており、最大2倍のレバレッジを利用することが可能です。これにより、少ない資金で大きな取引を行うことができますが、リスクも伴うため注意が必要です。また、最小取引数量も現物取引(販売所)では0.0001 BTCからという低いハードルであるため、初心者でも試しやすい環境が整っています。
このように、DMMビットコインでは、多様な暗号資産の取り扱いとともに、初心者から上級者まで幅広いユーザーに対応したサービスを提供しています。多くの選択肢と高い信頼性を備えた取引環境が、DMMビットコインの大きな魅力の一つです。
手数料とコスト構造

DMMビットコインを利用する際には、手数料とコスト構造を把握しておくことが重要です。以下では、入金手数料、出金手数料、取引手数料、そしてスプレッドについて詳しく解説します。
入金手数料
DMMビットコインでは、入金手数料が無料となっています。これは利用者にとって非常に魅力的で、始めやすい条件と言えるでしょう。銀行振込やクイック入金など、多様な入金方法に対応しており、迅速かつスムーズに資金を投入できます。
出金手数料
出金手数料も無料です。しかし、実際の出金処理に関しては、一部のユーザーから出金に時間がかかるとの声も聞かれます。出金の際には、余裕を持って手続きを行うことをお勧めします。
取引手数料
取引手数料も基本的に無料です。ただし、DMMビットコインではスプレッドが取引コストとして発生します。具体的な取引手数料が発生しないことから、コストを抑えたい方にとってメリットとなります。
スプレッド
DMMビットコインでの取引においてスプレッドが発生しますが、このスプレッドが他の取引所に比べてやや広めであるとの評価があり、ユーザーの間でも意見が分かれるポイントです。事前にスプレッドを理解し、取引コストとして計算に含めることが重要です。
DMMビットコインの利用方法

アカウント作成
まず、DMMビットコインで取引を開始するためにはアカウントの作成が必要です。公式サイトにアクセスし、「新規口座開設」をクリックします。必要事項を入力し、本人確認書類をアップロードします。本人確認書類としては運転免許証やパスポートなどが利用できます。これを完了すると、最短1時間でアカウントが開設されます。
入金方法
アカウントが開設されたら、次に入金を行います。DMMビットコインでは、入金手数料が無料です。入金方法としては、銀行振込やクイック入金(インターネットバンキング)が利用できます。公式サイトの「入金」ページから振込先情報を確認し、指定された口座に入金を行ってください。クイック入金を利用すると、即時反映されるので便利です。
取引の始め方
入金が完了したら、取引を始めることができます。DMMビットコインの取引は主にスマホアプリを利用します。アプリをインストールし、ログイン後、取引画面に移動します。そこで、ビットコインや他の暗号資産の購入や売却を行うことができます。シンプルな「STモード」と多機能な「EXモード」があり、お好みに応じて選択できます。また、独自の「BitMatch注文」も利用可能で、取引コストの削減が期待できます。
出金手順
利益を得たら、出金手続きを行います。DMMビットコインでは出金手数料も無料です。出金する場合、公式サイトの「出金」ページを開き、出金先の銀行口座情報を入力します。出金リクエストが受理されると、通常は数日以内に指定の銀行口座に資金が振り込まれます。ただし、出金には時間がかかる場合があるので、余裕を持って手続きを行うことをおすすめします。
ユーザーの評価と口コミ

良い評価
多くのユーザーがDMMビットコインの使いやすさを評価しています。特に、初心者にとっては高機能なスマホアプリが非常に直感的で操作しやすいとされています。また、取扱銘柄数が38種類と豊富で、多くの選択肢が提供されている点が魅力です。さらに、取引手数料や出金手数料が無料であることも高く評価されています。365日サポートが電話やLINEで対応してくれるため、安心感があるとの意見もあります。
悪い評価
一方で、ユーザーからの悪い評価も存在します。特に、スプレッドの広さについての不満が散見されます。スプレッドが広いことで、取引コストが予想以上にかかるという指摘があります。また、DMMビットコインは取引所形式での取引ができず、販売所形式のみとなっているため、これを不便と感じるユーザーも多いです。さらに、出金手続きに時間がかかるという口コミもあり、この点に不満を持つユーザーが少なくありません。
まとめ
DMMビットコインは、その利便性とセキュリティの高さが魅力です。初心者でも簡単に始められる環境が整っており、最短1時間で取引を開始することができます。また、スマホアプリが高機能で、ユーザーにとって非常に使いやすい点も評価されています。さらに、各種手数料が無料であり、キャンペーンが豊富な点も見逃せません。
一方で、DMMビットコインにはいくつかのデメリットも存在します。取引所形式での取引が不可であり、スプレッドが広い点や、出金に時間がかかることは注意が必要です。また、自動積立やステーキングサービスが提供されていない点も、不便に感じるユーザーがいるかもしれません。
総じて、DMMビットコインは豊富な取扱銘柄、優れたユーザーサポート、そして高いセキュリティレベルを誇るため、初めての暗号資産取引におすすめのプラットフォームと言えるでしょう。
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